カフェオレ
ストローさして飲むカフェオレ日本では、頻繁に飲んでいたプラスチックカップの容器に入ったカフェオレ。ふたにストローをプスっとさしてチューと飲むやつ。ちょっと、お高い一個210円〜のあの。
コンビニで、朝にお昼のサンドイッチにちょくちょく買ったもんだったな。
ドトールコーヒーや、スターバックス、タリーズなどいろんな会社が参戦している。職場で、もやついたら「自分に少しの贅沢を」とか言ってご飯時以外にもよく買っていた。こうして、まんまと大手コーヒー会社とコンビニの戦略に乗っかっていく私。
ドイツでは、このカップ入りタイプのコーヒーはほとんど売られてない。近所の、スーパーにも1種類しか置いていない。
ひょっとしたら、ドイツ全体でもこの商品を出しているメーカーはこの会社だけかもしれない。と、それはちょっとオーバーかもしれないけどそれほど見かけない。
家を何時間も、離れる事が少なくなった私にはこのカップカフェオレを欲しいと思う機会もグッと減った。あの素晴らしさは、外出先でカフェオレを手軽に美味しくいただけるところにあると思う。今の私は、家でコーヒーを入れたらいいじゃん。
でも、今日とっても久しぶりにスーパーでこのカップカフェオレを手にとってみた。動機の一つは、行きつけのスーパーでBilliger(お買い得)になっていたから。
そして、なにより冷蔵庫で冷やした冷たさや、味と存在が懐かしかったから。日本を離れて以来の、この存在に少しノスタルジックにもなってたかな。
「79セント が、65セントになってる・・。」
少しのためらいの後に、主婦よろしく「お買い得品は、買いだめ、買いだめ・・・。」
と自分に、贅沢な買い物の後ろめたさへの言い訳をしながらレジへ向かった。いつかの日の、外出用にと考えて買ったつもりなのに家に帰ったら、早速飲んでみる事にした。早。
飲みながら、なんだかこのカップカフェひとつからぐんぐんと芋づる式に日本が出てくる。
東京から来た私などには、ドイツは無駄なものがあまり売っていない国だと感じられる。
カップカフェオレも、缶コーヒーだって、販売機だって、もちろん24時間のコンビニだってなーいんだから。
ドイツに来て当初は、なくなってしまった不便も感じたけどそこは、すぐに慣れて無きゃ無いで間に合うものとなった。
だけどさ、コンビニがないと日本での働き方には間に合わないな。地元のスーパーだって23時まではあけててくれないとね。
だって、仕事何時におわんのさ?仕事終わった後だって、いろいろ用事あるし。通勤の、電車だってゆうに1時間以上は乗るもの。
そうすると、夜8時で閉まるスーパーには間に合わないよ。しかも、ドイツは法律により、日曜は強制閉店。日曜は休むスーパーマーケット。
日本で、日曜休まれたらいつ食材買いに行っていいかわかんない。多くの人が、路頭に迷うよ。
スーパーの、冷蔵庫で冷えたカップカフェオレは私にそんな日本の、24時間営業のコンビニとお仕事とお金の使い道と生活を思い起こさせる。
国のしくみが違う、労働時間が違う、稼ぐ金額が違う、何の為のお金なのか概念が少し違う、親ゆずりの教育が違う、文化が違う、法律が違う。
だから、カップカフェオレがいらない街になった。
そして、カップカフェオレが売れる国ができた。
家に帰って、早速だけど楽しみにしていたカップカフェオレを飲む事にする。
よく冷えた容器の側面を撫でる。
「?」
「え?」
って、まさかして..!ストロー、付いてないです!
プラカップから、がぶ飲みのカフェオレはいまいちでした。チュウチュウでナンボです。
Cafe au leiTokyo!
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